はじめに:約束は、誰でもできる。重要なのは「実行」だ
「2050年までに、ネットゼロを、達成します」。
今や、こうした、宣言を、掲げることは、企業の、サステナビリティ活動の「スタートライン」に、過ぎません。
投資家が、本当に、知りたいのは、その、遠い未来の「約束」が、いかにして、達成されるのか、その、具体的で、信頼性の高い「移行計画(Transition Plan)」です。
多くの企業が、サステナビリティ報告書などで、自社の、移行計画を、開示し始めています。
しかし、その、内容は、玉石混交です。
単なる、美辞麗句を、並べただけの、お題目から、詳細な、データと、財務計画に、裏付けられた、骨太な、戦略まで、様々です。
では、私たち、投資家は、その、移行計画の「信頼性」を、どこで、見極めれば、良いのでしょうか。
今回は、そのための、具体的な、評価の、チェックポイントを、解説します。
信頼できる「移行計画」の、5つの、構成要素
英国の「移行計画タスクフォース(TPT)」などが、示す、ベストプラクティスを、参考に、以下の、5つの、視点から、計画を、評価してみましょう。
1. 「野心」と「具体性」の、バランス
- チェックポイント:
・目標は、SBTiの、1.5℃基準に、整合するなど、十分に「野心的」か?
・その、野心的な、長期目標を、達成するための、短期(〜3年)・中期(〜10年)の、具体的な、中間目標(マイルストーン)が、明確に、設定されているか?
・目標が、Scope 1, 2だけでなく、最も、重要なScope 3まで、カバーしているか?
2. 「行動」の、詳細さと、一貫性
- チェックポイント:
・目標達成のために、具体的に「何をするのか」が、詳細に、記述されているか?
(例:事業ポートフォリオの、見直し、設備投資計画、研究開発戦略、サプライヤーとの、エンゲージメント計画など)
・その、行動計画は、企業の、全体的な、経営戦略と、矛盾なく、統合されているか?
3. 「財務」的な、裏付け
- チェックポイント:
・行動計画を、実行するために、今後、どれくらいの「投資」が、必要で、その、資金を、どう、調達するのか、具体的な、財務計画が、示されているか?
・インターナル・カーボンプライシング(ICP)を、導入し、投資判断に、活用しているか?
・気候変動が、自社の、財務に、与える、潜在的な、影響を、TCFDの、シナリオ分析などを、用いて、定量的に、評価しているか?