【出張・社用車】企業の移動に伴うCO2排出量をオフセットする方法

はじめに:ビジネスの「足跡」にも、責任を持つ

企業の事業活動において、従業員の「移動」は、欠かすことのできないものです。

営業のための顧客訪問、遠隔地での会議への出張、日々の業務で使う社用車の走行…。

しかし、これらの移動は、Scope 1(社用車の燃料使用)および Scope 3(従業員の出張など)の、無視できないCO2排出源となっています。

サステナビリティを重視する企業にとって、自社の事業に伴う「移動(ビジネストラベル)」のカーボンフットプリントを、いかにして削減し、オフセットしていくか。

これは、企業の社会的責任を示す上で、非常に分かりやすく、かつ、重要な取り組みとなります。

今回は、その具体的な方法について解説します。

ステップ1:算定(見える化)- どれだけ移動し、排出したか?

まず、第一歩は、自社の移動に伴うCO2排出量を、正確に把握することです。

  • 対象範囲の決定:どこまでの移動を、算定の対象とするかを決めます。

    (例:国内の全従業員の出張、役員の海外出張、本社が管理する全ての社用車など)

  • データの収集

    出張:経費精算システムなどから、従業員ごとの「利用交通機関(飛行機、新幹線など)」「移動区間」「利用クラス」のデータを収集します。

    社用車:車両管理台帳や、給油カードの記録から、「車種」「燃料の種類(ガソリン、軽油)」「年間走行距離(または、燃料使用量)」のデータを収集します。

  • 排出量の計算:収集したデータに、環境省などが公開している「排出原単位(例:航空機の、一席・1kmあたりのCO2排出量)」を掛け合わせることで、全体のCO2排出量を計算します。

    この計算を代行してくれる、専門のサービス事業者もいます。

ステップ2:削減(リデュース)- 本当に、その移動は必要か?

オフセットの前に、まず、不要な移動を減らす努力が、最も重要です。

  • トラベルポリシーの見直し:社内規定(トラベルポリシー)を改定し、オンライン会議の積極的な利用を推奨したり、不必要な出張を抑制したりします。
  • 出張手段のグリーン化:飛行機での移動よりも、新幹線での移動を優先する、といったルールを設けます。
  • 社用車のEV化:社用車を、ガソリン車から、電気自動車(EV)や、ハイブリッド車へと、計画的に切り替えていきます。

ステップ3:オフセット(相殺)- 残った排出量に、責任を持つ

削減努力を行っても、なお残る「避けられない」移動の排出量を、カーボンクレジットを購入して、オフセットします。

  • オフセット量の決定